ルドルフ・シュタイナーが考案した運動芸術であるオイリュトミーを、治療のために用いる療法です。独特のフォルムを自ら動くことで心身の調和を図り、治癒力を高めます。適応疾患は多岐にわたります。セッションは療法士と患者さんが一対一で行います。オイリュトミー療法士はゲーテアヌム精神科学自由大学医学セクションで認定された資格であり、小さいおうち自由クリニックでは、月に1回オイリュトミー療法士を呼んでセッションを行います。

通常医学でも音楽療法を取り入れる動きがありますが、アントロポゾフィー医学では音楽は単に情緒的に働きかけるだけでなく、体を形成する働きもあると考えます。アントロポゾフィー医学における音楽療法士は専門の養成を受け、ゲーテアヌム精神科学自由大学医学セクションで認定された資格です。様々な楽器、時には歌や手遊びを用いて、患者さんにあわせた療法を組み立てていきます。

アントロポゾフィー看護の認定を受けた看護師による全身のオイルケアです。オイルは、各植物の特性を最大限ひきだした質の高いWELEDAやWALAのものを用い、静かな整った空間で、体を活性化させるような独特のフォルムを描きながらオイルを塗布していきます。診断を受けた方の処方としてだけではなく、疲労回復や気分転換目的のケアとしても受けていただけます。
そのほか、オイルや薬草茶を用いた各種看護ケアがあります。

アントロポゾフィー薬学による製薬会社が、スイスやドイツにあるWELEDAやWALAです。その薬物はアントロポゾフィーの人間観に基づいて作られており、鉱物、植物、動物由来の薬物があります。鉱物であれば、その鉱物の本質にあった場所で採取されたもの、植物であれば、バイオダイナミック農業で育てられたものや野生のもの、動物であれば、専用にストレスをなるべくかけない形で育てられた動物由来のものを原料に、アントロポゾフィー薬学に基づいた独特の製薬が行われます。個々の患者さんの診断や状態に応じて、これらのお薬を処方します。